冲方丁。食事に行った店のテーブル横の窓枠に刻まれた二つの落書きについて。
『吹き出しに好きなセリフを入れよう』
(乙・アリステル・シュナイダー
月刊ヤングキングアワーズ誌
『スプライトシュピーゲル』
#2:DRAGONFLY GILR(前編)より)
親近感と違和感をミックスさせることができる人だから絵で食っていける。そのことに単純に感心させられる。
普遍的な可愛さというものはあるようでいて、ありえない。「可愛い」という言葉の意味自体、千変万化してとらえどころがない。それは、たまたま成り立つ観念である。幾らでも語れる反面、真面目な努力よりも馬鹿馬鹿しさが勝るときもある。そういうものと格闘するというのは、第三者が思うよりもずっと、律儀さと誠意が必要な作業だ。
しかも今回とんでもなく大変な状況下で、28ページを仕上げて下さった。さらには多岐にわたる調整と試みを繰り返すことで、常にリアルタイムで作品をより良くしていく。きわめて限られた時間の中で、それをやり続けられる人は本当に少ない。大いに頭が下がる。
ついては、第二話登場の乙(ツバメ)は個人的に『さめだキャラ・最・可愛い賞』を受賞するはこびとなった。
おめでとうございます。
また現在、冲方の『最・個人的お気に入り賞』はバロウ神父が獲得している。受賞の主な理由は、可愛い女の子を描くと同時に、静穏不動のじじいが描ける人はそういないという点である。また、じじいの隣に立つ金髪碧眼の少年が純朴に描かれるところも高評価につながった。我ながら困った嗜好だ。
今後、三人目の特甲「自爆」少女・雛をはじめとして、ひねくれ接続官の少年・水無月、幽霊女課長シャーリーン、戦術班の野郎ども、原作『スプライトⅡ』の老日本人モリサン、トラクルおじさんなど、今から登場が楽しみである。
次号第三話は連載開始早々の二度目のカラーの予定。
大いに期待である。

『Eat Lead マット・ハワードの逆襲』
開発:Vicious Cycle Software
ジャンル:コメディ・サードパーソン・シューティング
発売:今冬予定
価格:7140円
オフラインプレイ:1人
ローカライズ:テキスト・音声、全て日本語
XboxLive:非対応
台詞アレンジ:冲方丁
http://gs.inside-games.jp/news/170/17074.html
http://gs.inside-games.jp/news/178/17803.html
「つい(゜Д、゜)」
冲方丁。ストレス発散と称し、いつの間にかゲームの翻訳アレンジ(いったんアメリカ側で邦訳されたものを原文を考慮しつつ加筆修正)などしていたりしたことについて。『セガガガ』以来の久々のパロディ作品であり、とっても楽しく色々と発散できました。どうしても分かりにくい、英語のイントネーションによるパロディなどは大幅にアレンジしておりますが、なるべく笑いどころの意図が通じるよう努めたつもりです。なお主人公の声を演じるのは、あの『24』でおなじみ小山力也さんらしいです。大いに楽しみ。
「失礼かと存じますが、他に適任者が見当たらず途方に暮れている状態です」
D3P制作プロデューサー。『EatLead』翻訳アレンジ打診の際に。こんなことを述べられたら思わずやってしまう一言である。