2011年12月13日火曜日

☆映画『天地明察』 本日の撮影観測 その3☆
夏の終わりとともに無事に終了した撮影。いまだに見学したときの余韻が残っております。掲載しそこねた画像もたくさんあったりします。

リハーサルでは、監督の采配のもと、主演の岡田准一さんをはじめ、顔を合わせたばかりの役者陣がほんの僅かな時間で、そのシーンを創造してゆく。身動きのタイミング、会話を始めるときの緩急、かすかな表情の違いなど、まるで次々に「別人」が出現するかのようでした。
様々な人格のバリエーションが、監督の揺るがぬ演出の意志のもとで、そのシーンを創造するための最良の人格へと積み上げられてゆく。
その様は、執筆しながら人物造形の「あたり」をつけていくのと全く同じようでもあり、根本的に違う行為のようでもあって、いまだに何とも表現しがたい。

そして光。
江戸時代、屋内において、頭上から降り注ぐ光は、皆無といっていい。
電灯がないのだから、窓や行灯やろうそくなど、横や下から来る光が多い。
そういう、「その時代ならではの光」が、照明を担う人々の手で、本当に工夫されて創り上げられている。一朝一夕の工夫ではなく、時代劇というものが創造され、発展していく中で積み重ねられた、伝統芸と言うべき工夫であるのです。
まさに滝田監督とそのスタッフにしか創れない映画『天地明察』であり、結集した役者陣にしか生み出せない登場人物たちでありました。

「原作はあくまできっかけに過ぎず、独立した一つの名作が誕生しようとしている」
と断言できることが、とても嬉しいです。
この映画の誕生の場に立ち合えたことを、とても幸福に思います。

もっと観ていたかった! いやいや、早くスクリーンで観たい!
僕もあんなスタッフが欲しい! 光圀伝書かなきゃ! 
色んな心の叫びが噴出しつつ、撮影所を後にした次第でございます。



衝撃のモブ・デビュー。劇場で原作者を探せ!(゜Д、゜)