2011年3月19日土曜日

【ご報告】
・北海道十勝の池田に到着しました。ネット環境等も確保し、ようやく体勢を整えることができています。
・どれだけの長期戦になるか分かりませんが、出来る限り平常に戻り、出来る限り被災地を支援し、出来る限り執筆に励みたいと思います。
・〆切は21日。間に合ってくれ。


【東京にいる人たちが、なんだか、おかしくなっている】
・ようやく落ち着いて連絡が取れるようになりましたが、東京にいる人たちの精神状態のおかしさに面食らいました。
 情報がなかったので、まさか東京都にも壮絶な被害が出たのか? と思いそうになりましたが、どう考えても全然大丈夫です。電力不足による混乱や事故は怖そうですが、それ以外に何か困っていることはありますか? と、五日弱かけて600㎞を移動したばかりのこちらが、東京にいる人たちを心配してしまうという変な構図です。

・当然ですが、過去数日、このブログに載せた情報は、数日間のみ有効です。今の状況の参考になるかもしれませんが、「冲方と同じルートを通れば大丈夫」ではありません。現地の情報を見て聞いて調べて確認して判断して動いて下さい。
 ましてや、

 東京・埼玉の人間が、北海道に避難する必要は全然ありません。
 
 あまりに東京にいる人たちが焦ったり疲弊したりしているので、てっきり空路や道路交通網が遮断されてしまったのかと勘違いしそうになりました。
 南にいくらでも行けるではありませんか。わざわざ雪で途絶するかもしれないルートを辿る必要はまったくありません。
 
・どうやら東京は、情報という、目に見えないツナミに襲われ続けたご様子。
 ですがこれは、スイッチ一つで遮断できるツナミです。なのに、なぜ、いつまでも情報の洪水につきあい続けるのか。
 理由は、何が「必要」なのか、自分は「どうすべき」なのか、わからなくなってしまい、何も決定できなくなっているせいで、いつまでも不必要な「情報の買い占め」をし続けている、というふうに、こちらからは思えます。
 そしてそのせいで、必要な情報を効果的に伝達する人がいる一方、「情報の正否」に馬鹿みたいにこだわり、かえって優先順位をちぐはぐにする人もいる。
 
・「籠城」の用意よりも、「移住」の用意を
 大勢がコンビニの乾燥食品を買い漁る一方、築地では生魚が売れず、放置したりゴミ箱に捨てたりしているとのこと。
 もし災害に備えたいのであれば、まず今ある食べ物の中で、最も新鮮で栄養価の高いものを摂取すべきでしょう。
 といいつつ、もし僕が東京にいたら、同じように行動していたかもしれませんが。

 今回の経験で、「一週間分の水と食料」の備蓄など、もはや備蓄と呼ぶに値しないことを痛感しました。最低でも一ヶ月間はライフラインに頼らずにいられるだけの物品がないと意味がありません。そして、そんな物品を一家庭が貯蔵しておくくらいなら、ライフラインが豊富な場所に、第二第三の住居を用意しておくほうが経済的であり効果的です。

 もし本当に、「東京も危なくなる可能性がある」と思っているなら、いつでも移住できるよう、過疎化で値が下がりまくった地方のセカンドハウスを購入するなどしておくしかありません。
 あるいは全国および海外のマンスリーマンション等、長期滞在可能な場所を把握しまくるしかありません。
 いざ災害が起こったとき、最もつらいのは、災害が起こった地域やその隣接地域に居続けることだからです。


・「仕事が手につかない」という人の中に、「今の自分の仕事に価値を感じられなくなった」という人がいます。メディア業界、エンターテイメント業界には、特に多いようです。
 こんな史上初の大災害が起こったのだから、衝撃を受けても当然でしょう。しばらくは「不謹慎」なのか「必要」なのかの判断が微妙になると思います。
 こうしたことは全て、自分の中の価値観をとらえなおす好機にするしかない。感傷的になるのは、人生の優先順位を再検討してからでいい。
 
 
・とりあえず。
 僕は、あと四十八時間、ほとんど持ってくることができなかった少ない史料を頼りに、最後まであきらめず、〆切と格闘します。
 それが、僕が社会に参加する上で自分で決めた職務であり、人生だからです。

 それに、今、がんばって稼がないと。人を支援するにも、福島に戻るにも、戻ってからも、お金かかりますし。
 
 東京にいる人たちも、心を病んだりしないよう、まず自分に優しく、そして人にも優しく、心身の健康を保って、何ができるかを今後長いこと考えていけるよう、がんばっておのおのの仕事に励んで下さい。

 一緒にがんばりましょう。